「・・・・」
医師の言葉が、ただ、響いていました
まったく声が出ません
売れっ子の歌手みたいに、お仕事をしすぎたわけではなく
風邪でノドを腫らしたときのような炎症のせいではなく
ふつうなら自然に動く筋肉(不随意筋)が、
エネルギー不足になると動かなくなってしまって、声帯を閉じられなかったのです
診断は、「機能性発声障害」ということでした
こうしたことが全身のあちこちで起こります
呼吸筋にくると、自発呼吸が出なくなります
そういうときは息苦しくなると、自分でがんばって息を吸います
残念ながら、姿勢をずっと保ってもいられません
起立不耐性というのですが、背中を起こしていられないのです
世の中はだいたい起きあがって暮らすようにできているので、道具の形も、おしゃれの方法も、移動をしたいときも一々至極不便です
ALS の友達は「ALS になっちゃいなよ~」と軽口を叩きます(^^)
でも動けないだけではなく、たえず鋭い痛みと、何年もずっと高い熱に悩まされる身体を捨てないで、ここまで生きのびてきたのには理由があります
私は、ひとり親なのです
細腕でも大黒柱なので、休むわけにもいかず働き続けて悪化の一途をたどりました
一年半後に、ついに倒れて休職
休職したら回復するだろうと期待していたのに、休んでも良くならないばかりか、仕事に集中して紛らわせていた様々な症状が一気に噴き出してきました
やむなく、“暖かくなったら縁故を頼ろう”と思っていた最初の春がやってきたころ、
母方のふるさとを襲った東日本大震災
なつかしい海辺の街が津波にのまれ、原子力発電所が爆発するニュースを呆然と見ていました
身体の自由も、経済の自由も、移動の自由も、痛みからの自由も
まったくない暮らしに突入して、7年・・・・
ブログを始めることにしました
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